今回は
【中国ショックをどう捉えるべきなのか?】
についてお届けさせて頂きます。
先週末、中国の発表で一気に相場が
急落しまして、
「えっ、どうしたの!?
何かあったの?」
と一瞬パニックになった方もいると思います。
ズバーンと落ちています。
「うわー!」
的なツイートがTwitterで溢れ返っていました。
今回の中国の発表は
皆を一気に不安にする内容でした。
中国人民銀行(中央銀行)は24日、
仮想通貨の決済や取引情報の提供など
関連サービスを全面的に禁止すると発表しました。
違法な金融活動と位置づけ、刑事責任も追及する。
海外の取引所がインターネットを介して
中国国内でサービスを提供することも違法とするとしました。
この結果に関しましては、
今年の6月21日に事前に予兆があり、
フラグが立っていたなと思っていましたので、
さほど、大きなビックリもないですね。
約3か月後に、
遂に大ナタを振り落としてきた中国
ここに見え隠れするなと
個人的に考える事は大きく2つ
1つは【デジタル人民元】です。
直近、ブータン王国が我らがリップルと
CBDCに取り組んでいるとお伝えしました。
「ん?呪文ですか?」
という方は今一度、
過去の動画も参考に見て頂きたいのですが、
CBDC=中央銀行デジタル通貨
となりまして、
世界的に今、このCBDC【中央銀行デジタル通貨】に
移行していこうとするフェーズとなってきております。
取り分け、中国はこの導入を
進めている流れが見受けられ、
中国政府は、2022年にも一部地域で
試験的にデジタル人民元の運用を開始する旨を
世間的に既に公表しており、
統制を取る為、既に一般市民を交えた
大規模な実証実験や法改正に向けた動きを進めております。
デジタル人民元の実験を始めた
2019年末から2021年6月末までで、
その取引回数の総数は7,075万回、
取引金額は345億元(約6千億円)に上っているようです。
既に実践へのテストまで入っているというのは、
日本と比べても大きく差があるのは明白な状況かもしれません。
もちろん、日本は現金に対して、
信用があるからだとは思いますが、
中国ではその分、
現金にMAXで信頼が無いからこそ、
ここでいい意味で響いてきているんだと思います。
また、現在、実験の対象都市の飲食店など
132万か所でデジタル人民元が使え、
デジタル人民元の個人のウォレット(財布)は
2,087万個に上るという。
これは中国の人口の約1.5%に相当するようですが、
着実に地盤を固めてきている感を感じます。
ココに国家単位で勝負してきていることが、
ミソのポイントだと思います。
アメリカもFacebookが主として、
多くの企業が賛同して、
2019年6月に【リブラ】構想を発表した
当初、ドルやユーロ、円などの複数通貨と
連動した仮想通貨の実用化を目指したを構想し、
世界を席巻する可能性を大いに想像させる
ステーブルコイン構想を打ち出しました。
ただ、色んな圧力があったんだと思いますが、
計画は一時中断し、名前も【ディエム】に変更となりました。
ココは何が問題になったかで言えば、
【通貨発行権】
の問題に差し掛かって来るんだと思うんですね。
法定通貨を脅かす存在はやはり叩かれますし、
存在を許さないというのが、
既得権益者たちの意見です。
誰彼問わず、国を脅かす事は
許さないといったスタイルです。
ただ、この取り組みをFacebookではなく、
【デジタルドル】のようなものを
アメリカ国家が実施すれば変わったかもしれませんが、
1企業がやろうとしたことで
刺された感じだと考えます。
【通貨発行権】
については過去から
大きな血が流れるレベルで、
都市伝説とかで
通貨発行権などを取り戻そうとした
アメリカの大統領さんが
いろんなことがあったとか…
お調べいただければと思うんですが、
それに対して、
中国は国家単位で
デジタル人民元【CBDC=中央銀行デジタル通貨】
を進めたことは大きいことだと
個人的に考えます。
米下院金融サービス委員会で
2019年10月23日、米フェイスブックの
デジタル通貨「リブラ」構想に関する公聴会が始まりました。
facebook ceoザッカーバーグ氏は冒頭証言で
「金融当局の懸念に全面的に対処できるまで開始を遅らせる」
と明言するとともに、発行開始までに
米国のあらゆる金融当局の承認を得る考えも示しました。
一方、ザッカーバーグ氏は
「これらの問題を議論している間も、
残りの世界は待ってくれはしない」と指摘。
中国で進む人民元を基軸とする
デジタル通貨構想を引き合いに
「米国が技術革新しなければ、
我々の金融分野での指導力は保証されない」
と訴えたという事がありました。
これが2019年ですから、
今、2021年でザッカーバーグ氏が懸念していた
デジタル通貨構想を引き合いに、
デジタル人民元が2022年に早ければ
世界に先だって出てこようとしてきていることは事実です。
世界的にみて
ブータンのお話で言うと試験段階で
始めようかなと言う所なんですけど
デジタル人民元に関しては
テスト段階も終わって本格導入段階の
しようかなというころでもあるので、
ブータンよりも先に行っている
感じはあるんですよね。
中国は今は社会主義的な観点も見えますが、
本質的には1党独裁の社会主義国家なので、
強固に政策方針を決めて、突き進むことができます。
国が発行する通貨以外は通貨として認めないといった
姿勢を強く打ち出すことができるのは、
今の政治体制と言えるでしょう。
日本では到底まねできない
強気な姿勢ではないかと考えます。
他の通貨を締め出して、
デジタル人民元で台頭していこうと
考えているであろう中国。
ただ、中国恒大集団の
経営危機が続いています。
総額33兆円の巨額負債を抱える現状で、
電気自動車(EV)事業などを
手掛ける恒大の子会社が26日までに、
資金繰り悪化を理由に一部事業の停止を発表していますし、
利払いに関しても、直近で言えば29日に
また約52億円の利払いが迫るなど、
今後もデフォルト(債務不履行)の
危機が懸念されている状況です。
あくまで、利払いも借金の返済でしかなく、
元本は減っていませんし、
また、これからもドンドン借金の返済は続きます。
消費者金融で借りた利息分だけ
ちょっと返済したに過ぎませんから。
さらに中国恒大新能源汽車集団(恒大汽車)は24日、
高齢者向け施設の関連プロジェクトなどが
停止したと発表してもおり
必要な費用の支払いが
滞っているためとみられています。
保有資産の売却などによる資金手当てを目指すが、
実際に買い手が見つかるかは不透明でもある状況です。
個人的な観点からすれば、
借金返済の為に片っ端から
投げ売りしてお金を作ろうとしているような状況で、
生き残っても、規模縮小などは
避けれ無さそうなイメージです。
実際、国有化されたら大丈夫とされるかもですが、
今、国有化された企業含めてもドンドン
デフォルトしているのが
実情のようですし、
中国恒大集団が大きいので
クローズアップされていますが、
実際は、それ以外の中国恒大集団よりも
小さい所はドンドン潰れている状況です。
習近平氏の体制になってから、
引き締めが顕著になってきているので、
その結果、膿だしを計っているのであれば、
今後、さらなる波乱の結果は待っているかもしれません。
「過去2017の中国と同じ取り締まり方だよ!」
と楽観視される方もいるかもしれませんが、
そういう意味では
完全に楽観視せずに、
市場を見ていく方が良いとは
個人的には考えております。
中国全面禁止ってニュースからすれば、
全然落ちなかったなって印象なので、
中国の影響力が仮想通貨市場において、
下がってきていると考えるか、
雲の中で支え入れられて、
下落トレンドラインを抜いていけるかが、
今後の鍵のようにも思います。
経過はまたお届けします。
それでは!